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捏造本。
「一番東」副読本みたいな感じです。
サイトの「泥より黄金光り、」とかの前とかっぽいです。

あらすじ
近頃世間では織田が非常に跳梁跋扈しております。
甲賀のある近江は毎度毎度織田に迷惑しておりました。
よって甲賀は佐助たち戦忍を甲斐につけることにしました。
「いつか織田を倒すお手伝いをしてくるのじゃ!」
甲斐に希望を託す甲賀…そんで迎えに行って来いって言われた昌幸…留守番してる弁丸…
だいたいそんな感じです。

山のような捏造が無限にぎゅうぎゅう☆ なので、苦手な方はご注意ください。

主な捏造
・とうちゃん昌幸
・甲賀の仲間たち
・真田の人たち
・幸村の実母はどっかのお姫様
・を昌幸とうちゃんが引っさらってきました
・そんで幸村誕生
・佐助の父親は尾張 母親は近江
・闇はだいたい尾張産 闇はだいたい白髪

みたいな感じです。
特にR18もなければ負傷等もないですが、あまりに捏造なので、その辺よろしくまんうじゅうでござる。
ちなみにゆきむらとさすけは作中出会いません。
すんません。
あと作中「 しめじにまいたけ、くりたけ、つきよたけ。佐助たちでもおいしいと知っているものばかりだった。 」という一文がありますが、 「つきよたけ」は有毒です。
だって弁丸様、きのこ取らせたら、ほんとに上手に毒きのこ混ぜて取ってくるんですもん」の弁丸様をばかにできません。 
てへ☆


>>>>



 朝のうちに西から鳥が飛んできて、今日にも戻ると告げたので、上田の屋敷は大わらわだった。

「鶏を絞めよ、鶏、鶏」

「鯉は食えるか。池で泥抜きしておいたろう、大きいのはいるか」

「小さいのは鮒だ。間違えるなよ! 豆は戻っとるか豆は」

「あー、芋、芋」

 皆が皆でてんでばらばらに夕飯の準備をしようとしていて、厨は妙にがらんとしたり、急にぎゅうぎゅう詰めになったり、いつにない混乱を繰り返していた。

「炭、炭、薪、薪」

「あっ、火が消えておるではないか! 参ったな!」

 火、水、とあまごを提げた男や、生米のざるを抱えた女がおろおろと出入りする。

「ますの筋子抜いたか。しょうゆ漬けがあっただろう。飯にのせろよ」

「塩? 塩か! 塩!」

「串! 串寄越せ串! 鮎用じゃないぞ!」

「浴場も用意しておけ。そうだ寝場所は決めたか、枕はあるか?」

「あ、明日の洗濯どうしましょうねえ。竿足りるかしら」

「ああ、そういえば物干し竿はさっき柿取りに行ったやつらが持ってたぞ」

「そりゃ一大事だ! あいつらに触られては無事に戻ってこんぞ! 予備を出せ予備を!」

 わあわあとみんなが浮き足立って集まって、厨で言っても詮ないことまで相談している。

「なあ、おれも手伝うぞ」

 そう言って一遍目ははいはいといなされ、二遍目は部屋に戻るように諭された。

「なあ!」

 いい加減ぶすくれて、炭を積んでいた男の袖を引くと、男はひょいと外を覗いて日の具合を確かめた。

「ん、まだ間に合いますね」

 それでようやく自分にも用事ができると思ったら、弁丸は両手に手鍬と籠を持たされて、お願いしますと外に出された。

「な、なんだこれは!」

 男は黒くなった手で顔を拭いながら、にかっと笑った。

「山芋掘ってきてください、三本」

 それを聞いて、弁丸はしおしおと力を失った。

「山芋は苦手でござる……」

「そこをなんとか」

「なんともならぬ……」

「なりますって」

 男は炭俵を解いて中を開けている。煤がきらきらと射し込む光に舞う。

「きのこではだめか」

「だめです」

 とりつく島もない。男は弁丸が山芋掘りが苦手なのを知っているのだ。里芋や甘藷ならともかく、山の芋は折れる。力任せに引き抜くことができないのに弁丸は焦れてしまう。黙々と山土に向かい合っているのはどうも苦手だ。

「だって弁丸様、きのこ取らせたら、ほんとに上手に毒きのこ混ぜて取ってくるんですもん。こんな忙しい時にあれだけ巧妙に仕込まれたのしっかり仕分けられるわけないでしょ。死んじゃいますよ。おだぶつです」

「ならまつたけだけ探す……」

「あんたどんだけ山奥まで行く気ですか」

 弁丸があれなら間違わぬとごねるのに、男はかちかちと炭を鳴らして追い払った。

「山芋三本! 裏山に蔓出てますから! おやつ時には帰って来てくださいね!」

「三本も取れぬうううう」

「そこをなんとか」

「ならぬうう」

 うう、と弁丸が唸っているのをかわいそうに思ったのか、厨の女が焼き餅に味噌をつけてくるんでくれた。

「い、行きたくない……」

 けれどもそこまでされて尚ぐずぐず言っていられるほど弁丸も情けない男ではない。

「行ってくるでござる……」

 しょんぼりと厨の戸をくぐるのを、男が真っ黒な手のひらを振って見送った。

 今日、父が西から帰ってくる。

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